人生の縁側の陽だまりで出会った素晴らしき人や関わった猫。絵画作家 香本博の 日常と制作の狭間での心の樹海


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秩父の番場町にある老舗
天ぷら屋 喜多八

そこを知人の紹介でを知ったのは6年近く前だ。
大豆油や胡麻油を使わないから胃にもたれない
野菜などもからっと揚げる
近頃は多くの天ぷら屋さんが、ボリューム重視で
海老はブラックタイガー・烏賊(イカ)はモンゴイカを使うのに
ここは味を重視・色を重視しているから使わない
特にイカはするめイカの甘みを感じる。
ごはんも美味しい。

紹介されて来店した人は
千葉や東京からも
必ずリピーターとなる。
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でも私がこの店を書くのは、単に味のことではない。

秩父は夜7時前になると
ガラガラとシャッターを下ろす音がする。
見知らぬ地での”異邦人”だった私は
当時住んだアパートで黙々と絵画制作して時折行き詰る。
喜多八さんが電話をくれたりする。
でももう10時近く・・喜多八も閉店の時刻だ。
遠慮する私に 『いいよ、来なよ、何かあるから。』と
快く"旅人"を迎え入れてくれたのだった。

香本さんの絵は印象が強いなあ
いい色を出しているよ
などと評してくださった。

病院でこの1年ほどずっと闘病生活をして
9/12に旅立ったが、以前から奥さんが店を守り
時々娘さんが手伝いに来る。
二人とも美人で店を明るくしていて
居心地がすこぶる良い。

旅人も異邦人も
この地に居を定めた人も
この地で生まれた人も
喜多八は
マスター亡き後も
引き続き『心の休み処』となっている。
私はそう信じている。

もっと私の絵を観て評してほしかった
勝之さん、本当にありがとうございました。

旅人は住人となりました。

喜多八(きたはち)
秩父市番場町13-10
西武秩父駅から秩父神社へ歩く途中にあり(約12分)
定休日 月曜日
電話 0494-22-0375
蕎麦は繊細なもの 要予約(当日不可)
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# by art-komoto | 2006-10-10 11:52 | People 人との出会いは宝
昨日、ひとりの巨人が脳溢血で逝った。

山中隆太郎(やまなか りゅうたろう)

秩父在住の建築家であり
黒澤明の映画『八月の狂詩曲』の影の主役
とも言える家(オープンセット)を作った人。
銀座の秩父錦や珈琲道ぢろばたなど
数多くの名作をデザインし制作した作家。

秩父を愛し、武甲山を愛し、樹を愛し、
家族と人を愛し
芸術を愛した。

私の個展を何回も観てくださり
岡山の個展まで駆けつけてくれた。
自作の額縁も無償で制作していただいた。
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13年前に父を亡くした私にとって
秩父の父親のような人。
自画自賛せず
過去の栄光に固執せず
常に新しい風を愛した。
私の絵も そう評価してくれた・・
でも厳しかった。
軽く見える・・時にはそう評した。

12月の銀座の個展を
来年9月の沖縄の個展を
心から楽しみにしてくれていたのに・・
恩返しのまねごとの一つさえ出来ぬまま
逝ってしまった。
本当にごめんなさい。

自宅で眠る山中隆太郎さんの顔は
あまりに安らかで
幸せそうな笑顔にさえ見えて
『なんだ、香本さん来てたのか。絵は出来たのか?』
と起き上がってきそうだった。
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昨日 秩父は終日強風だった。
晴天の深夜の空は
ひっそりと美しい群青色に染められていた。
どっしりと武甲山のシルエットが
勇壮に浮かび上がって見えた。
山中さんが自分を見ているように見えて
立ち止まった私に熱い想いが込み上げてきた。
作家 山中隆太郎は
まさに そのような巨人だった。
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# by art-komoto | 2006-10-09 09:20 | People 人との出会いは宝

01  ミーの生きざま

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2006年9月16日午後1時15分
18年近く生きた飼い猫のミー君が亡くなった。
潔(いさぎよ)い死だった。

約18年前・・
ミーは産まれて間もないような様で
銀座の生ゴミと共に捨てられていたのを
女性が見つけて連れ帰った。

LDを借りに小平市のビデオ店にいた私は
銀座から帰った店長の奥さんに抱かれた
ミーを初めて見た。
里親になってくれないか?
もちかけられた私は、即答で拒否した。

小学1年生の頃、私は墨田区の錦糸町の
アパートに住んでいた。
寝小便をしてしまった記憶と共に
想いだすのは、
泣きながら錦糸公園そばに
母親と共に墓を作って
タマを埋めたことだ。

家族一人ひとりの足音を聴き分ける
賢い野良猫を飼っていたのだが、
アパートの前で、3輪の自動車にはねられて
死んだ。
もう飼うまいと思った。
心を寄せたものの死
受け入れたくない苦しみ
幼い心にトラウマとして刻まれた。
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# by art-komoto | 2006-10-08 10:59 | Cat 猫 ネコとの縁