人生の縁側の陽だまりで出会った素晴らしき人や関わった猫。絵画作家 香本博の 日常と制作の狭間での心の樹海


by art-komoto
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49 色のない場所の逃亡者

風が吹いている

無数の砂粒が舞う

しかし空は

砂粒と同じ色をしている

ここは、色のない場所

白さえも

黒さえも持たず

ただ一面に広がる

砂色の世界


風が吹いている

無数の砂粒が舞う

無数の砂粒が

私に当たる


私の頬に

私の耳に

私の口や目に当たる

しかし私は

痛みを感じないのだ



ただ

この風と

砂で 足をすくわれて

歩けずに

もがいている



砂は私に

ふぶいたような声で怒鳴る



おい おまえ

なにやってんだあ

なにやすんでんだああ

なに じぶんを あわれんでんだあ


お前には

未来などない

ははは

見てみろ


お前に見えるのは何だ


お前に才能があるなら

ここに色を塗れるはずだ


この砂の空から

青空の窓を開けるはずだ


そんなところで

もがいているだけなのは

お前が

おれら砂と同じだからだよ



なにしてんだよ

げいじゅつかぶりやがって


なにおちこんでんだよ

いほうじんずらしやがって


わたしはここにいるはずじゃあありませんって顔

しやがって


だったら変えてみろよ

この空の窓をあけてみろよ


砂の一粒一粒

ぜんぶ描いてみなよ


そんだけお前

目をこらしてんのかよ


逃げてんだろ

あんた
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by art-komoto | 2010-03-07 20:21 | Heart 画家の嘔吐