人生の縁側の陽だまりで出会った素晴らしき人や関わった猫。絵画作家 香本博の 日常と制作の狭間での心の樹海


by art-komoto
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個展への船出 苦言が肥料に

迷いのない、勢いはあるが粗ぶったところのない書。
最初に個展を開催させてくださった、
ポンデザールのアーチストたち(航空公園駅下車 今はありません)のオーナー、
本名さんの書だ。
陶芸家の船越保さんとのご縁から、名の知られた作家が選ばれて企画されるここで、
個展をさせていただいた。

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搬入から搬出までの期間中、オーナーから毎日のように苦言を呈された。
やっと大変な中で個展にこぎつけた・・そんな思いであった自分に、そこまで言わなくてもと思ったりした。

「なにか個展を勘違いしてるんじゃないの?記念のお祝い事みたいに、飾れないほど花が送られてくるけれど。」
「この中で、本当に 作品 と言えるものは一つもないね。」
「どうして香本さんは絵を描くの?彫刻でも音楽でも写真でもなく、なぜ絵なの?なぜこの絵を描いたの?」
「有名な場所を描いて、いい画材を使って描いたから良い絵になるわけじゃない。それなら俺のような珈琲屋と一緒だよ・・
良い豆を仕入れて焙煎も工夫して、良いカップも使って提供するからこの値段ですってね・・でも芸術家はそういうもんじゃないでしょ。
自分の感動したもの・内面を凝縮させて、打算ではなく夜昼ではなく人生をかけてつきつめる・・だからこそ人は感動し、だからこそ足を運び、買うんだから。」
「一般に そんな青臭いこと言って と人は言うでしょ。でもそういうところを失わない人、大切だと思える人が芸術家なんだよ。」
本気で人生をかけてとりくんでいるアーチストだけを認める彼の、一つ一つの言葉は後の私という土への豊かな肥料となった。

搬出の際に、2枚書いてくれた個展の書(ポスター替り)もはがして記念に持ち帰ろうとすると、
本名さんは、「いや一枚は私が預かっておくよ。香本さんがこれからどうなるのかを見届けるためにね。」と言った。
それから16年ほどして、ポンデさんも千雅堂もクローズの際に再会した。
https://artkomoto.hatenablog.com/archive/2013/12/16

私のことを他のお客さんに嬉しそうに「北海道から沖縄まで全国で100回以上個展をやってるんだよ。」と紹介してくれた。
この書・・香本博展は私の宝物。
迷いのない、勢いはあるが粗ぶったところのない姿勢で、これからも絵の製作に臨み、
絵画人生を歩んでいきたい。





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by art-komoto | 2018-10-04 17:07 | Wark 個展、制作